京ことブログ
絶えず山を見ながら仕事をする
2022年02月26日
信玄公は不動明王を篤く尊崇し、対面に仏師を坐らせ、自身の姿を等身大で不動尊に模した不動尊像を刻ませています。これが、恵林寺の至宝の一つ、武田不動堂明王殿にお祀りされている『武田不動尊像』です。
寺伝では、信玄公が自身の髪を焼き、漆に混ぜてこの不動尊像に塗り込めた、と伝えられています。
この不動尊像は、織田信長による恵林寺焼き討ち、明治末の火災を奇跡的に乗り越え、信玄公存命の頃のままのお姿を今日まで伝えています。
長い年月にわたって秘仏として護られてきたこの不動尊も、今日では広く信玄公を尊崇する一般の信徒の皆さまにお詣りいただいております。
新たなこの『武田不動尊ご祈祷札』の像影(ぞうよう)は、同じく武田信玄公を不動明王として描いた『鎧不動尊像(よろいふどうそんぞう)』からとられています。
恵林寺には、信玄公の尊弟。逍遙軒(しょうようけん)武田信廉(のぶかど)公が描いた肉筆の『鎧不動尊像』が所蔵されていますが、恵林寺屈指の寺宝であるこの『鎧不動尊像』を、信玄公八世の末裔、鼎山(ていざん)武田護信(もりのぶ)公が描き写したものです。
『鎧不動尊像』に描かれる信玄公は、不動明王の姿をとり、右手に破邪の剣、左手には索ではなく数珠を持っておられます。
新型コロナウイルス感染症の拡大をはじめ、世界規模での激動の時代を迎える今日、折しも武田信玄公の生誕五〇〇年・四五〇回忌の節目となる年を迎え、皆さまにはぜひとも『武田不動尊』にお詣りをいただき、ご祈祷札を奉納していただくことにより、